食事をする際に意識したい食べる順番について

食事の際に、食べる順番に気をつけることがダイエットにつながるという話をご存知でしょうか。一体どんな順番で食べればダイエットに効果があるのか、今回は食事をする際に意識したい、「食べる順番」について解説します。

■ 食べる順番を意識することで得られるメリット

食べる順番を意識することで得られる一番のメリットは、血糖値の上昇スピードをゆるやかにできることです。基本的に血糖値はお腹が空けば下がり、食事をすれば上がります。特にごはんやパン、麺類などの炭水化物を摂取すると血糖値は急激に上昇します。実はこの急激な上昇というのが問題で、血糖値がいきなり上がるとインスリンというホルモンが多く分泌されて身体に脂肪を溜めやすくします。逆に、血糖値がゆるやかに上昇すればインスリンの分泌は抑えられます。つまりこれは、血糖値上昇のペースを落とせば、食事をしても太りにくい、ということです。食べる順番を意識することを、ダイエットの一種として実践してみる価値は十分にあります。

体感的にも、朝食などを抜いて血糖値が下がっているところでたくさん炭水化物を摂ると、一時的にお腹は満たされるものの、後からまたすぐ何か食べたくなることが多いはずです。これは血糖値が一気に上がってしばらくして下がると、脳が再び血糖値を上げるよう指令を出すためです。これに負けてつい間食などをしてしまうと太るサイクルに入り込んでしまいます。また、血糖値の急激な上昇は眠気をもたらすこともあります。

また、食べる順番を意識すれば炭水化物のとりすぎが防げます。炭水化物の前に野菜やタンパク質を食べれば、食欲も十分に満たされます。また特定の食べ物だけを食べるわけではないので、栄養が偏るわけでもなく、バランスのとれた食事ができます。さらに、食べる順番を守るだけなら誰でも気軽に実践できるというのも大きなメリットでしょう。

■ 食べる順番の理想的な形とは?

「野菜→タンパク質→炭水化物」というのが食べる順番の基本です。以下、具体的に見てみましょう。

1.水

食事中に水をたくさん飲むと胃酸が薄まってしまい、消化能力が落ちてしまうと言われています。代わりに、食前に飲むようにしましょう。理想は食事の30分前までに水分摂取を終えておくことです。水を飲むことでほどよく満腹中枢が満たされ、どか食いをしなくて済むという効果もあります。

2.汁もの

食事を始めたら、味噌汁やスープから先に手をつけます。野菜入りのものならなお良しです。内臓をあたため、消化活動を活発にする準備もできます。

3.野菜類

サラダや温野菜など、野菜を食べましょう。食物繊維をとることで食欲が満たされていきます。海藻やきのこ類もここに入ります。

4.肉や魚、卵などのおかず

タンパク質をとります。筋肉をつけて基礎代謝を上げたい人は、エネルギー源になるので積極的に食べましょう。

5.炭水化物

最後にごはんなどを食べます。白飯だけを食べるのは難しいという人は、3分の1程度はおかずと一緒に食べてもかまいません。ポテト、コーンは炭水化物のグループです。

■ 食べる順番を意識する際の注意点

上記の食べる順番を実践するときは、なるべく各グループを食べきってから、次のグループに移ることを心掛けましょう。また、食べるときにはよく噛んで、できるだけ時間をかけて食事をするのもポイントです。こうすることで満腹感も得られやすくなります。外食のときなどはちょっと大変ですが、例えば丼ものでも上に載ったおかずから先に食べることは可能です。

実はこの食べる順番を意識する方法は、もともと糖尿病の治療から生まれた考え方でもあります。血糖値と深い関係があるのはそのためです。食べる順番を意識すれば、それだけでダイエットにつながるというのは多くの人にとって朗報でしょう。ぜひ、普段の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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